腰痛の根本治療に必要な「新常識」とは
2019/02/25
柏で脳梗塞後遺症・腰痛治療に特化した整体【のぞみ整体院】の氏原です。
腰痛改善に不可欠な、脳梗塞後のパフォーマンス向上・「身体の基礎の重要性」に関して、
- 身体の役割分担がなされている
- 身体の「ひずみ」がない
- 坐骨で座れている
の3点を挙げてきました。
今回が最終で「ゆるんで立つ」をテーマにお話をしていきます。
1.ゆるんで立つことの重要性
ゆるんで立つということは言い換えると「立つための最小限の筋肉の力で脱力する」ことです。
なぜ立った状態で筋肉が脱力必要があるかというと、微妙な重心の変化に対応するためです。
筋肉の中にある筋紡錘は筋肉にかかる張力を感じ取る器官で、この筋紡錘によって全身の筋肉に今どのように力がかかっているかを感じる事ができるのです。

脳は、この筋紡錘の情報と前庭・半規管などと統合して自分の身体の中心や重力線の方向を認知しどう動こうとしているのかを感じ取っているのです。
この筋紡錘のセンサーを有効に作用させるために「ゆるむ」ことが条件になるのです。
ゆるんでいない状態でいると、常に筋紡錘に張力の情報が送り続けられるため、いざ転倒しそうになったりで重心の位置が変化した際に情報がかき消されてしまい反応が遅くなってしますのです。
この遅くなった反応を補うためにアウターマッスルが働くようになり更に身体に力みを生んでしまうのです。
2.ゆるんで立つためのポイント
ゆるんで立つために重要なポイントは、立った時「足底のどこに体重が乗っているか」です。
ゆるみがなく常に筋肉が活動している方(腰痛・膝痛をもっている方)は、つま先で体重を受けていることが多いです。
つま先で体重を受けていると、常に身体が前方へ転がる力が働くため、ふくらはぎ筋肉や背中の筋肉を働かせ身体を安定させようとします。その結果、膝痛や腰痛の原因になるのです。さらに、常に体重が前方に変位するため脳梗塞後の歩行時につまずいたり足が出にくくなる原因にもなってきます。
ではどこで体重を受けることが一番効率が良いのでしょうか?
答えは「ウナ」と呼ばれる部分です。
ウナとは「脛骨の真下」にあたる部分です。
脛骨の真下で体重を受けることができると、骨で体重の支持がされるため、足底やふくらはぎの筋肉が最小限の出力ですむのです。
このウナを意識するだけで劇的に痛みの軽減やパフォーマンスが向上することは臨床上珍しくありません。
リハビリの中でもセラピストの中で「つま先にしっかり体重を乗せましょう!!」なんて言っている人なんてまだまだいる現状ですから・・・・。患者様も間違った使い方を覚えてしまっている人がたくさんます。
3.簡単にできるセルフゆるみトレーニング
用意するものは鉛筆2本のみです。
写真のように「ウナ」に両くるぶしを結んだ線に沿って鉛筆を入れます。

後は力を抜いて立つだけです!!
鉛筆から膝後ろ→お尻→耳→頭の順に矢印が抜けるイメージでたってもらうだけでオッケーです。
しっかりと「ウナ」から体重が入ってくる感覚がつかめたら鉛筆を抜いてください。
「立っているとふくらはぎがパンパンになる」
「立っていると腰が張ってくる」
「歩いているとつまずきやすい」
などの症状の方にお勧めです。ぜひお試しください^^